日本機は、どういうものか、一発もうってこないで、ひらりひらりと逃げまわってばかりいるのだ。だから、向うがうってくるまで、こっちでもうたなくていいんだ。

「軍曹どの。ここをかわってください。自分がうつと、味方にばかりあたって、損害|莫大《ばくだい》です。たのみます。一つ、かわってください」 ピート一等兵は、そういうと機銃座をからにして、のこのこ下へ下ってきた。「困った奴じゃな。射撃命中率は、なかなかいいのじゃが、味方をうっちゃ、しようがないじゃな...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 03:33 pm  

「ピート一等兵。おれは今のも見ていたぞ」  パイ軍曹が、下からこえをかけた。

「ええと、あの日の丸をうつか。ええと、こうねらってと。それから、こういう風に引金をひいてと……」 たたたン、たたたたン。 機銃は呻《うな》りだした。快《こころよ》い手ごたえが、ピート一等兵の指に……。「おやっ、おやっ、味方の三番機に命中してしまったぞ。あれッ、本当か。あらあら、味方の三番機は火...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 03:32 pm  

ピート一等兵は、泣き面をして、機銃の引金に指をかけた。

 妙な空中戦

「おい、なぜうたないのか。こら、ピート一等兵!」 機長の、おこったようなこえである。「はい。今、うちます。しかし機長どの。自分は戦車の銃手はつとめましたが、飛行機の上の射撃はまだ教育をうけておりません。参考書でもあったら、ちょっと……、ここへ放ってください」「ばかをいえ。今に...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 03:30 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0145 sec.

http://gamatluxorlampung.com/